〈解説〉くじ引きの順番と当たる確率

最初に引くか、後から引くか

ちょうど人数分だけのくじがあり、そのうち1本だけ当たりがあるとき、最初に引く方が当たりやすいか、それとも後から引いた方が当たりやすいでしょうか。確率を用いて考えると、「どちらでも同じ」になります。ここではくじが10本あり(くじを引く人も10人いて)、1本だけが当たりであるとして考えましょう。

1人目が当たりくじを引く確率

1人目が当たりくじを引く確率は、10本中1本だけ当たりがあるのですから、\(\frac{1}{10}\)です。

2人目が当たりくじを引く確率

2人目がくじを引くときには、くじは1本減って9本になっていて、その中には当たりくじ1本も残ったままです。したがって、当たる確率は\(\frac{1}{9}\)です。ということは、2人目の方が当たりやすいのでしょうか? いえ、早合点してはいけません。2人目がくじを引くのは、「1人目が当たりくじを引かなかったとき=1人目がハズレくじを引いた時」だけです。1人目がハズレくじを引く確率は、\(\frac{9}{10}\)です。したがって、2人目が当たりくじを引く確率は、「1人目がハズレくじを引く」かつ「2人目が当たりくじを引く」の同時確率で、\(\frac{9}{10}\times\frac19=\frac{1}{10}\)となります。結局、1人目と同じなのです。

以下、同じように考えると、何人目であっても同じ確率になることがわかります。

〈使用方法〉

くじの設定

くじの本数を10〜50の間で指定します。初期設定は20です。設定した本数の中に1本だけ当たりくじがあると仮定して、ランダムにくじを引いていき、当たりが出たら終わります。

実験回数の設定

実験回数を50〜2000の間で指定します。初期設定は100です。指定した本数のくじを用意してくじ引きをし、当たりくじが出るまでを1回の実験として、指定回数だけ繰り返します。理論的には、何番目にくじを引いても同じ確率で当たりが出るはずですが、シミュレーションの結果も、そのようになるでしょうか。

実行オプションの設定

途中経過を表示しないにチェックを入れると、1回ずつくじ引きの結果を表示するのではなく、実験1回分をまとめて表示します。実験回数が多くなると、実行時間が長くなるので、ここにチェックを入れてから実行してください。

実行を押すとシミュレーションを開始し、「当たりーハズレ」の結果を表示します。指定回数だけ繰り返したら終了し、何人目の人が何回当たりくじを引いたかを表示します。

設定と実行

くじの本数:  /  実験回数: